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最高品質のトーナメントボールをヘッドらしく実現した名球『TOUR XT』

2021.06.04|17:00|投稿者: 吉田正広
最高品質のトーナメントボールをヘッドらしく実現した名球『TOUR XT』

ほとんどの人が知らなくて、意外だと思われるところから話を始めると、ヘッド(HEAD)社製のボールは世界で販売数量・シェアともに、1位です。事実としての裏付けは追々説明するとして、確かに日本では認知度があまり高くありません。しかし、最近になって目にする機会は実感値として増えているはずで、普及が急速に進んでいます。今年からは全日本学生テニス選手権大会(インカレ)の試合球として、ヘッドの『TOUR XT(ツアー XT)』が使われることが正式に決定。温湿度差に応じてラバー配合の最適化を図るなど、緻密に作り込まれる製法上の裏事情などをご紹介します!

飛行安定、バウンド、フィーリング、見やすさまでを、徹底追及!

ヘッドが日本市場で展開するボールは、『TOUR XT』と『HEAD PRO(ヘッドプロ)』の主に2種類。どちらもITF公認球であり、男子のATP 、女子のWTAツアーで使われているお墨付きの与えられたボールです。そのうち今回、主として取り上げる『TOUR XT』は、トーナメントボールとしての最高品質をヘッドらしく実現するにはどうすればいいかをコンセプトに開発された名球。

というのも、ボールというのは形や大きさ、弾み方などのレギュレーション(規格)が決まっていて、専用コート仕様などに仕立てる差別化を図れません。ラケットのように、ウェイトを軽くしたり、飛びの性能を加減したりできないのです。

そのため、ありきたりな消耗品に陥りがちです。そのなかで、ヘッドが考えるボールの性能として譲れない条件は次のとおり。

●飛行安定性とバウンド性、およびその性能持続性
開缶直後にはよくバウンドするけれど、数分経ったときに弾まなくなるようではNGです。

●耐摩耗性
表面を覆うフェルトの種類、製法ひとつとっても、飛び方やバウンド、フィーリングなどに影響が及ぶため、耐摩耗性にも目を配ります。

●高い視認性
同じイエローでも、視覚的な捉えやすさを重要視しています。

気温や湿度に応じてゴムの配合を変えるこだわりの製法

『TOUR XT』は、列記したすべての性能に関する最高グレードが追求されました。コアのラバーは、気温と湿度に応じて天然ゴムと合成ゴムの配合を変え、季節を通じて同じ飛行安定性とバウンド性を維持。

また、後述する「インパクト・エンコア・テクノロジー」がエア抜けを効果的に抑制し、耐用性を飛躍的に高めました。さらにトーナメントボールのなかでも、際立ってやわらかなフィーリングを醸し出します。

『TOUR XT』

飛びと弾みの安定性、そして打ったときの打球感、および見やすさに至るまで、あらゆるパフォーマンスに最高品質を求めた『TOUR XT』

『TOUR XT』を日本でトップモデルに据える理由

海外では他の種類もあるけれど、日本では主として『TOUR XT』を流通させる理由は、日本人好みの打球フィーリングだからです。ヘッド社の見立てによると、日本人プレーヤーにまつわる評価のひとつに、物に対して感覚的に敏感すぎるほど敏感な「デリケート気質」があるといいます。

ゆえに、レギュレーションを踏まえたうえで、やわらかさに安心感を覚える日本人プレーヤーにとってのベストマッチボールとして、『TOUR XT』を トップモデルに位置づけているというわけです。

ヘッドのボールが、2大マーケットでシェアを掌握!

ヘッドのボールが世界で生産数量・シェアともに1位の話に戻します。ヘッドは、アメリカはペンシルベニア生まれのペン(Penn)を、約20年前にグループ化しました。ゴム工場のペンがテニスボールの生産を開始した歴史は古く、1910年。北米・南米の両大陸において、6割超のシェアを誇るビッグネームです。

かたや一昨年あたりから、ヨーロッパではヘッドのボールがトップシェアを掌握。2大マーケットでトップだから、世界1位というわけです。

とはいえ「ヘッドはヘッド、ペンはペンなのでは?」と、疑問視する向きもあるかもしれません。ヘッドは当初、グループ化したペンをワールドワイドブランドとして流通させようとしました。ペンはアメリカでは、テニスをやる人ならだれでも知っている超メジャーボールだからです。

しかし、ヨーロッパ・アジアでは、市場におけるテニスメーカーとしての認知度はヘッドのほうが高く、それゆえ同じ自社工場で作ったボールのロゴを変えてアメリカ市場ではペン、ヨーロッパ・アジア市場ではヘッドとして供給され始めたというのが現在に至る経緯です。

ツアーファイナルズからインカレまで、さまざまな試合で選ばれるヘッドのボール

ヘッドのボールといえば、かつては年間最終戦のツアーファイナルズでも使用されました(『HEAD ATP』)。今年からは、男子団体戦のレーバーカップにも提供。ペンについては、インディアンウェルズといったマスターズ1000、プレミアマンダトリーなどメジャー大会の試合球となっています。

そして、日本に目を向ければ冒頭でも触れたとおり、『TOUR XT』が2021年から全日本学生テニス選手権大会(インカレ)での採用が正式に決定しています。テニス界ではプロの大会に次いでボールが酷使されるステージで、若きハードヒッターたちにより、真夏のハードコート上でぶっ叩かれます。

際立つ「やわらかさ」を備えながら、そのハードな使用に耐え得る「タフネス」こそ、温湿度に応じて最適化が図られた『TOUR XT』のすごみといえるでしょう。

イメージ

ATPマスターズ1000パリ大会などのビッグトーナメントにおける豊富な使用実績が、ヘッド製ボールの信頼性を物語る

視覚的にプレーを助ける「スマート・オプティック・フェルト」

『TOUR XT』は、ヘッドのボールに長年使われているおなじみの「スマート・オプティック・フェルト」をまといます。染色時に特殊なインクを使って、アウトドア、インドア、日陰、日なたの環境を問わず、高い視認性を維持。

たとえば、まぶしさに紛れると色が飛んで白っぽく映りがちですが、そのような見にくさがありません。視覚的な働きかけにより、プレーのしやすさがアシストされます。

「スマート・オプティック・フェルト」

一般的なテニスボールに使われるイエローに比べて、約19%も明るく映る「スマート・オプティック・フェルト」を採用

優れたラバー性能は維持したまま、エア抜けを効果的に抑制する「インパクト・エンコア・テクノロジー」

コアには「インパクト・エンコア・テクノロジー」を採用。開缶後はプレーしなくてもボール内部の気体が徐々に抜け出ますが、ゴムの性能を変えることなく、エア抜けを効果的に抑制します。

単にエア抜けを防ぐだけなら、ゴムの密度を高めればよいのですが、それだと打球感が硬く、重くなって、ボールとしての性能を損ねます。やわらかく軽快な打球感はそのままに、開缶直後のプレッシャーが長時間に渡り持続するテクノロジーです。

「インパクト・エンコア・テクノロジー」

従来品に比べて約33%もエア抜けを抑制する「インパクト・エンコア・テクノロジー」。長時間に渡る安定した飛びとバウンドを可能にし、タッチフィーリングやコントロール性能が強化される

最高のクオリティーでゲームを楽しみたいトーナメンターへ!

『TOUR XT』の対象プレーヤーは、トーナメンター。練習用として何度も使い回すのではなく、規定のゲーム数の間、安定した飛行とバウンド、および日本人好みの心地よいソフトフィーリングを求めるプレーヤーに最適のボールです。

TOUR XT

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吉田正広
2021.06.04 17:00 投稿者:
吉田正広
テニスメディアを中心にギア系の記事を寄稿。書籍、ムック、雑誌、ウェブサイト等の実用コンテンツを手掛ける。メンタル、フィジカル、栄養学、健康医学、リスクマネジメント、仏教等にも親しむ。一般プレーヤーの質問、相談、悩みにも応える。 【編集協力】『泣き笑い! アスリート図鑑』(池田書店)、『在宅避難で役立つ食まわりの知恵から日ごろの備えまで クックパッド防災レシピBOOK』(扶桑社)、『元機動戦術部隊員に学ぶ危機管理トレーニング2』(ベースボール・マガジン社)、『伸びるテープと伸びないテープを使った 最新スポーツテーピング』(マイナビ)、『スポーツのための体幹トレーニング練習メニュー240』(池田書店)、『徹底図解 成果が必ず出る! ビジネス整理術』(日本文芸社)、『バイシクルライディングブック』(ベースボール・マガジン社)、『テニスワンポイントレッスン500』(学研プラス)、『NHK科学大好き土よう塾〈1〉ものごとの不思議とことん解明!』(汐文社)、『1日10分〈クイック→スロー〉で自在に肉体改造 体脂肪が落ちるトレーニング』(高橋書店)

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