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明らかにボールの軌道が変わるスピン突出型ラケット『Extreme』!

2021.05.21|17:00|投稿者: 吉田正広
明らかにボールの軌道が変わるスピン突出型ラケット『Extreme』!

『Extreme(エクストリーム)』という名前のラケットは、1990年代後半にもありましたが、現行のコンセプト&テクノロジーが確立されたのは2007年。そして昨年リリースされた「ライトグレー&レモンイエロー」のコスメは、ヘッド(HEAD)社に約30年従事してきた担当者が、「女性にヘッドがカワイイと言われたのは初めて」と言って目尻を下げる好評を博しています。もちろん人気の理由は、見た目による影響だけではありません。「極端(エクストリーム)な回転性能」がさらに進化。詳細をチェックします!

コントロールを犠牲にしてまで求めた、極端なスピン性能

Radical(ラジカル)』の記事では、各性能のバランスを図る上で何かを突出「させない」ことが重要なコンセプトと説明しました。それゆえ、「究極のオールラウンド」なのです。

反面『Extreme』はそれとは対照的に、スピン&パワーを突出させたシリーズ。そのぶん、比較の意味でコントロールを若干犠牲にしてまでも、ボールに回転をかける、パワーを与える要素が、非常に特化されています。

たとえば「究極の精度」の異名を取る『Prestige(プレステージ)』なら、ピンポイントで狙えたかもしれないけれど、『Extreme』の場合は思いのほか回転がかかって、ショットが少し浅めに入ってしまうかもしれません。

しかしそのぶん、落ちます、弾みます。しかも普通に落ちて弾むのではなく、それが「極端」なまでに。

このスピン性こそ、2007年以来シリーズ化した時からの『Extreme』に課せられた使命であり、その最進化形が、「ライトグレー&レモンイエロー」を装う現行モデルというわけです。

マッテオ・ベレッティーニ

イタリアの次代を担うと注目されているマッテオ・ベレッティーニ。『Extreme』を武器に、世界最高レベルとささやかれるフォアハンドのスピン量は圧巻!

ストリングの仕事をジャマしないから、極端なスピンがかかる!

なぜ、そんなにスピンがかかるのか? 端的にいえば、『Extreme』はラケットが出しゃばらずに、ストリングの仕事をジャマしないからです。

実際にボールとコンタクトし、ボールにスピンをかけるのは、ラケットではなくてストリング。ボールをつかみ、噛んで、こするストリングの役割を『Extreme』はジャマせず、むしろその働きをアシストするから、極端なスピンがかかります。詳しく解説しましょう!

スピンをかけるための合理的な、ティアドロップ型フェイス形状

従来の『Extreme』といえば、フェイスがまん丸だった時代が3〜4代ほど続きました。その後、高強度かつ軽量素材「グラフィン」が登場して両極へのバランスの振り分けが可能となり、登場したのが今の進化したティアドロップ型のフェイス形状です。

スピンをかけるには、ラケットをビュンビュン振り回せると有効打になりやすいのはご存知のとおり。そうすると、フェイスの真ん中よりも先端側でボールを捉える機会が多くなります。

だとすれば、先端側のメインストリングクロスストリングを長く使えたほうが、糸がたわんでボールをつかみ、パワーを生み出す上で合理的。このような発想から採用されたのが、ティアドロップ型のフェイス形状というわけです。ビュンビュン振り回せば振り回すほど、ストリングによるスピンをかけるポテンシャルが最大限に引き出されます!

フレームから独立してストリングとともに動く「スピングロメット」を搭載

しかも、ストリングの働きをアシストするとも、先述しました。『Extreme』はストリングの動きを妨げないために、全方向のストリングホールを拡大。さらに12時方向にはフレームから分離した「スピングロメット」を搭載しています。

ストリングだけではなく、グロメットごと動く可動域の拡大により、糸の仕事量が増大。すなわち、ストリングがたわみ、噛んで、動くことにより、極端なスピン性能を実現するのです。

スピングロメット

フレームと独立して動き、ストリングの可動性をアシストする「スピングロメット」をフェイスの12時方向に搭載

太くて短足の「スピンシャフト」が、ストリングに無茶な仕事をさせる!?

スピンというのは、ラケット面がボールに対してフラットに当たると、生じません。ラケットを下から上へ振り上げたり(トップスピン)、あるいは上から下へ振り下ろしたり(バックスピン)する過程でボールを捉えるから、ストリングがズレてボールを噛み、ズレが戻るスナップバックの働きによって回転がかかります。

このときに、ラケット側で不要な挙動が起こると、せっかくのストリングの働きをジャマしてしまいます。たとえばフレームが余計にしなりすぎると、しなり返る前にボールがストリングから離れてしまうので、スピンをかけ損なったりするのです。

そこで『Extreme』には、「スピンシャフト」が採用されました。他のシリーズに比べてシャフトが太く、スロートが短い、イメージとしては「太い短足」です。この「スピンシャフト」が必要な部分はしならせるけれど、それ以外はしっかりと固めて、ストリングの働きを阻害しない役割を担います。

正直なところほかのシリーズには、これほどストリングに無茶な仕事をさせるラケットは、ありません。しかし『Extreme』は、徹底的にストリングを酷使します。そのぶん、スピンをかけてパワーを与えるプレーヤーの要求に、しっかりと応えてくれるというわけです!

スピンシャフト

太くて短い「スピンシャフト」がフレームの不要な挙動を抑えるからこそ、ストリングは最大限にポテンシャルを発揮できる

ツアーシリーズのキーテクノロジー「グラフィン360+」

現在のヘッドのツアーシリーズが大きな進化を遂げたキーテクノロジーが、「極バランス(カウンターバランス)」理論です。従来のラケットでは、負担が大きくなるシャフトを補強するためにカーボンを増量する必要に迫られ、重くせざるを得ませんでした。

しかし鋼鉄の200倍の強度を持つ軽量「グラフィン」が、この問題を解消。軽さを維持したままシャフトを補強できたそのぶん、全体の重量をラケットヘッドとグリップの両極へ振り分けることに成功したのです。

これにより、全体としての重さとバランスは一切変えずに、操作性やパワーが向上。また「グラフィン」をフェイス補強にも使用したのが「グラフィン360」テクノロジーであり、さらに面の5時・7時部分によじったスパイラルファイバーを追加したことにより、「グラフィン360+」テクノロジーは完成しました。

グラフィン360+

シャフトとフェイスのトップ&両サイドに「グラフィン」を、そしてショルダーエリア(5時・7時の位置)にはスパイラルファイバーをプラスして、優れたエネルギー伝達とクリーンな打球感を実現

ぶっ叩きながらスピンをかけるコントロール寄りのニューモデル『TOUR』

『Extreme』シリーズにとって、初めて登場する新しいコンセプトのラケットが『TOUR(ツアー)』です。スピン&パワーを突出させる割合を少し変化させて、最大23ミリ厚までフレームを薄くし、コントロール寄りのスピン性を求めました。

『Extreme』だから、ベースとしてスピン&パワーはある上で、ぶっ叩きにいったときのコントロール性と安心感が際立つ1本。ハードヒッター&ヘビースピナーに、最適です!

Extreme TOUR

明らかにボールの軌道が変わる黄金スペックの『MP』

100平方インチ、300グラム、最大26ミリ厚で構成される『Extreme』の黄金スペックモデルが『MP』です。明らかに、ボールの軌道が変わります。

ボールが楽に持ち上がるから、ネット上の安全な高い軌道を安定的に通せて、なおかつスピンがかかって高弾道から一気に落ちるので、跳ねる軌道も著しく変わります。極端なスピン性能で、テニスが楽しくなること請け合いです!

Extreme MP

軽くしてもバランスポイントは維持して高操作性を求めた『MP LITE』

『MP』の特徴はそのままに、ウェイトだけ15グラム落としたのが、『MP LITE』です。通常、ウェイトダウンするとパワーが下がるぶん、従来の設計法だとトップヘビー化せざるを得ませんでした。

しかしバランスの振り分けとフレーム補強を可能にした「グラフィン360+」のテクノロジーがあるから、バランスポイントは『MP』と同じ325ミリを維持。ハイパワーと高操作性を損なうことなく、軽量化に成功した出色の機種です。

Extreme MP LITE

ゆっくりなスイングでもスピンがかかるオーバーサイズラケットの『S』

『Extreme』のユニークさを、スピンをかけることのおもしろさを、より多くのプレーヤーに感じてもらえるのが『S』です。シリーズで唯一、105平方インチのオーバーサイズを採用。

フェイスが大きいため、インパクトでストリングがより深くたわむから、ゆっくりなスイングでも十分な回転性能とパワーを得られます。非力な人や、ボールに回転をかける技術が発展途上中の人も、『S』を使えば高度なスピンパフォーマンスを手に入れられます!

Extreme S

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吉田正広
2021.05.21 17:00 投稿者:
吉田正広
テニスメディアを中心にギア系の記事を寄稿。書籍、ムック、雑誌、ウェブサイト等の実用コンテンツを手掛ける。メンタル、フィジカル、栄養学、健康医学、リスクマネジメント、仏教等にも親しむ。一般プレーヤーの質問、相談、悩みにも応える。 【編集協力】『泣き笑い! アスリート図鑑』(池田書店)、『在宅避難で役立つ食まわりの知恵から日ごろの備えまで クックパッド防災レシピBOOK』(扶桑社)、『元機動戦術部隊員に学ぶ危機管理トレーニング2』(ベースボール・マガジン社)、『伸びるテープと伸びないテープを使った 最新スポーツテーピング』(マイナビ)、『スポーツのための体幹トレーニング練習メニュー240』(池田書店)、『徹底図解 成果が必ず出る! ビジネス整理術』(日本文芸社)、『バイシクルライディングブック』(ベースボール・マガジン社)、『テニスワンポイントレッスン500』(学研プラス)、『NHK科学大好き土よう塾〈1〉ものごとの不思議とことん解明!』(汐文社)、『1日10分〈クイック→スロー〉で自在に肉体改造 体脂肪が落ちるトレーニング』(高橋書店)

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