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エンタメ性を盛り込んだ斬新なテニス団体戦、プロテニスリーグが始動!

2021.03.26|17:00|投稿者: 岡田洋介
エンタメ性を盛り込んだ斬新なテニス団体戦、プロテニスリーグが始動!

2021年2月21日(日)、東京都昭島市の昭和の森テニスセンターで国内プロテニス選手による斬新なイベントが開催された。大音響のBGMが流れ、解説者と実況アナウンサーの掛け合いトークで会場が盛り上がる中、プロ選手たちが2チームに分かれて男女混合の団体戦を行った。主催した一般社団法人プロテニスリーグ機構(https://www.ptl.or.jp/)の河合陽太理事、江原弘泰理事(プロテニスプレーヤー)にプロテニスリーグへ託す思いと今後の展望について聞いた。

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計5試合が約3時間で終了。10ポイントタイブレーク3セットマッチを採用することで試合時間が大幅に短縮された

テニス未経験者でも楽しめる新しいものを作っていきたい

「プロテニスリーグ第1回プレイベント」と銘打たれた今回のチーム戦に参加したのは男子が添田豪、江原弘泰、片山翔、望月勇希、女子が穂積絵莉、美濃越舞、澤柳璃子、林恵里奈の計8選手。そのうちMVPに選出された澤柳は大音響の中での試合について「普段とは違う雰囲気だったので(音が)気になるかなと思ったけど、実際やってみると意外と気にならなくて、心から試合を楽しめました。また選手と観客の距離がすごく近くて、新鮮な感じでした」と語った。コロナ禍の中、入場者数を大幅に制限しての開催となったが、当日はYouTubeなどでの無料ライブ配信によるオンライン観戦を可能とした。

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コートサイドでの実況解説やBGMなど、通常のテニス大会にはない華やかな音響演出で会場が盛り上がった

――イベント当日の会場内の雰囲気や観客の反応はどうでしたか?

「当日は(イベント開催費用を集める)クラウドファンディングの返礼品としてチケットを購入された20名ほどのお客さまに来ていただきましたが、間近でプロの試合を観られたと大喜びされていました。また、出場した選手たちが客席を回って写真撮影に気軽に応じるなどのファンサービスもあり、お客さまにはとても好評でした。運営進行面での細かい反省点はありますが、やれるという確信を得ることができました。正直コロナでなければ、第2回、第3回と早々にイベントを企画していきたいですし、桁が一つ違うくらいの多くのお客さまをお呼びしたいです」(河合)

――試合中のBGMや実況解説についての観客の反応は?

「音楽や解説の話を楽しめたという声があった一方、プレー観戦に集中しにくいという声もありました。私たちとしては、従来のテニス会場のようなシーンと静まり返った中でのテニス大会ではなく、積極的にエンターテインメント性を取り入れ、テニス未経験者でも楽しめる新しいものを作っていきたいと思っていますから、今後も音楽の出し方や実況の仕方を模索していきたいと思います」(江原)

――今回のイベントは10ポイントタイブレーク3セットマッチで行いましたが、変則方式で試合を行った狙いは?

「従来の3セットマッチだと短くても1時間、長ければ3時間かかるので、集中して観戦するのは大変です。また、終了時間が読めないのでテレビで放映枠を取りにくい問題もあります。今回は5試合を約2時間程度で終わるように新方式を採用しました。実際には3時間くらいかかってしまったので、まだ改善の余地があると感じています」(江原)

テニスを観る人が増えればテニス界はもっと豊かになる

今回のイベントを主催したプロテニスリーグ機構は、昨年10月に法人化された新しい組織だ。河合理事は、増田吉彦理事と共に2019年頃からプロテニスリーグの構想を練り始めた。その後、江原弘泰理事が立ち上げ発起人に加わって構想を具体化していったという。

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選手・スタッフの集合写真。イベントの資金調達方法として、クラウドファンディングを活用した

――プロテニスリーグの構想とは?

「テニスファンを増やしていきたい、というのが3人共通の理念です。テニスをプレーする人口は一時期に比べたら減少したとはいえ、まだたくさんいます。それに比べてテニスを観て楽しむ人数は明らかに少なく、アンバランスな状態です。極端な話、テニスをやる人と同じ数だけテニスを観る人が増えれば、国内のテニス界はもっともっと豊かになっていくと思います」(河合)

――現役プロの江原選手が立ち上げ発起人に加わった動機は?

「日本では、テニスは観る文化ではなくやる文化。都内で全日本選手権のような大きな大会が行われていても客席はガラガラで(周辺の)テニスコートはどこも満員。これはプロとして寂しいことです。プロテニスリーグのような今までにないものを作り上げていければ、もっと多くの人に観に来てもらえるのではないか、現役プレーヤーとしてできることがあるのではないかと思い、賛同して発起人に加わりました」(江原)

「我々テニス事業を行う者とプロ選手は、ともにテニスを生業とするテニス従事者でありながら、接点が少ないのが現状でした。でも、お互いが持っている武器を持ち寄ることで、より素晴らしいものが作り出せるのではないかと考えています」(河合)

――現在、プロテニスリーグ機構は何名のスタッフがいるのですか?

「現在は3名の立ち上げ発起人を含めて理事が7名います。内訳はテニス従事者が6名、別畑だけどテニスに熱い思いを抱いている者が1名。その他に10数名のスタッフがイベントの企画・運営に携わってくれています」(河合)

観て応援するスポーツとしてファンを1000万人に増やす

錦織圭や大坂なおみの活躍によって、グランドスラムなどの国際大会がメディアで取り上げられる頻度はこの10数年で増加した。だがその一方で、国内のテニス大会への注目度は相変わらず低く、チーム戦形式で戦う日本リーグは入場無料で開催しても観客が思うように入らないのが現状だ。そんな中、河合理事や江原理事は「プロテニスリーグを、観て応援するスポーツとして新提案し、テニスファンを1000万人に増やすことを目標とする」と語る。

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「選手たちが積極的にファンサービスをしてくれたお陰で、お客さまの満足度は非常に高かったです」(河合)

――試合時間の短縮や音響面での演出など、テニス大会では新しい試みでしたが、何か参考にしたスポーツイベントはあるのですか?

「国内男子プロバスケットボールのBリーグを参考にしました。Bリーグはホーム・アンド・アウェー方式なので、会場はホームチームの応援がすごく、プレー中も音が鳴り響いています。視察で観に行ったとき、それまでバスケットボールに興味がなかった私でもとても楽しめました。プロテニスリーグでも、テニスを経験したことがない人が気軽に楽しめるような環境作りをやっていきたいな、と思っています」(江原)

――ランキングポイントを稼ぐために世界を転戦する選手たちに、どういうモチベーションでプロテニスリーグに参戦してもらいたいと考えますか?

「そこは課題の一つですが、たとえば野球ならプロ野球とメジャーリーグがあります。サッカーならJリーグとブンデスリーガ、プレミアリーグなどがあります。テニスも国内でプロテニスリーグが盛り上がり、そこから世界で活躍する選手が出てくる。そして海外で戦う選手には、帰国したタイミングでプロテニスリーグにスポット的に参戦してもらう。そういう形になったらいいなと思います」(江原)

――今後、プロテニスリーグを継続していく重要な要素として、運営資金をどう調達するかという問題があると思いますが、その点は?

「今回は第1回プレイベントを実施する予算としてクラウドファンディングで260万円を集めました。私たちとしては、イベントをやるのでチケットを買ってください、というスタンスではなく、日本のテニス界を盛り上げていきたいという思いに賛同していただける方と一緒にプロテニスリーグを作っていきたいと考えています。賛否両論さまざまな意見があるのは把握していますが、何事も最初はゼロからのスタートなので、応援してくださる個人やスポンサーの方々の輪を少しずつ大きくしていければいいなと考えています」(河合)

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「プロテニスリーグのような大会が国内で盛り上がり、そこから世界で活躍する選手が出てくるようになれば理想です」(江原)

(写真提供:一般社団法人プロテニスリーグ機構)

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岡田洋介
2021.03.26 17:00 投稿者:
岡田洋介
1968年、群馬県生まれ。出版社でスポーツ誌の編集職を経て独立。 スポーツライターとしてテニスのグランドスラム大会等の取材活動を行うほか、ゴルフ誌やランニング誌等に寄稿する。 2005年にテニスレッスン専門の動画配信サイト『テニスストリームTV(www.tennisstream.tv)』を立ち上げ、 テニス愛好者に役立つ上達情報を配信している。趣味の百名山登山は現在20座制覇! 【編集協力】『配球とコンビネーションで勝つテニスダブルス』(学研プラス)、『白木式コアトレ ベーシックメソッド』(学研プラス)

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