バボラ(Babolat)は、『PURE DRIVE(ピュアドライブ)』の大ヒットに代表されるラケットメーカーですが、世界で最も古くからあるストリングブランドでもあります。打球するうえで、実用的な役割を担うストリングが「主」で、それを支えるフレームは「従」とするのがバボラの指針。派手さがなく、どれも似ていて目立ちにくいストリングですが 、メイド・イン・バボラは、ほかとは中身がまったくの別物。今回はナイロンマルチ(マルチファイバー)のカテゴリーより、3機種を取り上げます!
3カ月プレーしていて、ストリングが切れないプレーヤーであれば、今回ご紹介するナイロンマルチのカテゴリーからチョイスするのがオススメです(高価なナチュラルガットを除く)。というのも、ボールを打とうと、打つまいと、どんなストリングであっても3カ月経てば、伸び切ってしまうからです(これも天然素材のナチュラルガットを除く)。
伸び切ったストリングは、空気が抜けた自転車のタイヤのようなもの。力が伝わりにくく、鈍い使用感になってしまいます。
さてナイロンマルチをオススメする理由は、シンセティックのなかでは一般プレーヤーが、ボールをコントロールする性能に最も長けているから。ショットの方向性や飛距離のみならず、スピードやスピン量のコントロールにも秀でます。
そのハイパフォーマンスの秘密は、ナイロンマルチの構造に由来します。極細の繊維を束ねているから、打球時にボールをやわらかく、深くホールドするため球持ちが良くなり、プレーヤーは手のひら感覚でコントロールしやすくなるのです。
もちろん、ボールをやわらかくホールドするから、打球フィーリングもソフト。快適なプレーを楽しめるだけではなく、腕を傷めにくいのがナイロンマルチというわけです。
とはいえ極細繊維を束ねた構造だから、耐久性は比較的低めです。なので3カ月切れない期間の目安を踏まえつつ、次に説明するゲージなども加味しながら、ご自身にとってのベストマッチを探ってみてください。
ストリングとうまく付き合うには、素材や構造のほかに、ゲージとテンションについて、気を配ることも大切です。同じストリングであったとしても、ゲージとテンションを変えるカスタマイズにより、下図に示すような性能操作が可能になります。
ストリングを、メンテナンスする楽しみを知っていただきたいと思います。それによって、自分のプレースタイルにピッタリ合うオーダーメイドのセッティングが実現します。
ゲージとは、ストリングの直径を表す数値。基本的に、細ゲージはパワーや打球感、快適性に優れ、太ゲージは耐久性に強みを発揮する
テンションとは、ストリングを張るときに糸を引っ張る張力のこと。ラケットに表示されている推奨テンションの範囲内で、テンションを低めに設定すると、ボールがよく飛び打球感もソフトに。テンションを高めにすると飛びを制御でき、コントロールしやすくなるが、打球感は硬くなる
バボラのナイロンマルチを代表するベストセラーが、『EXCEL』です。バボラ不朽のナチュラルガット『VS』のフィーリングを、シンセティックで再現することを試みたストリング。
ゲージは3種類。標準の『130』はオールラウンドな性能を、細い『125』はシャープな弾きと繊細な打球感を、太い『135』は耐久性を、求めることができます。
カラーはオーソドックスなナチュラルに加えて、ブルーとブラックがあり、フレームカラーとのコーディネートも楽しめます。
摩擦係数を軽減する製法などにより耐久性を高めたナイロンマルチが『ADDICTION』 です。テンション維持性がハイレベル。快適な打ち心地が長続きするとともに、伸び切りにくいから、コントロール性や反発性も、張り替えるまで劣化しにくいのが特長です。
また摩擦係数を軽減する製法によりスナップバックが大きくなり、スピン性の向上も期待できます。
頻繁に張り替えるハードヒッター向けには、太ゲージの『135』モデルが、ロールのみ用意されています。
太めのマルチフィラメントで芯を形成し、その周りに細めのマルチフィラメントを巻きつける構造。ナイロンマルチならではのやわらかな打球感を備えつつ、優れた耐久性を発揮するのが『BRIO』です。
リーズナブルだから、コストパフォーマンスの高いナイロンマルチを求めるニーズにもマッチ。経済的負担を軽減できるので、頻繁に張り替える理想的なメンテナンスが叶います。
3ゲージあるすべてのラインナップにロールを用意しているため、ほかのストリングとハイブリッドさせて組み合わせを工夫したいプレーヤーにもオススメです。
0
0
0
0
0
0
OFFICIAL SNS:
ウィークリーランキング